ずさん捜査を生む原因A
警察官の数と事故発生件数と根本対策
平成18年4月22日
 

1 警察官数の国際比較
 日本の警察官の数は、先進国で、最下位に近いようです。

経済協力開発機構(OECD)加盟国中 1990-2000年人口10万人当たりの警察官の数
1 イタリア ……………550
2 ポルトガル …………465
7 ドイツ ………………305
10 アメリカ合衆国……276
13 フランス……………260
14 イギリス……………238 
24 韓国…………………191
25 日本…………………188
http://plaza.rakuten.co.jp/shoochang2004/21006)から引用

2 日本の警察官数の推移
 日本の警察官数の推移は、昭和53年20万人で、その後平成元年から平成11年までは22万人台のままで、その後微増を続け、平成16年24万人です(警察白書)。

3 人身事故件数との関係
 人身事故の年間発生件数の推移は、昭和53年47万件を底にして、増加の一途をたどり、平成16年には95万件となっています(犯罪白書)。
 問題は27年間、人身事故件数が2倍に増加してるのに、警察官数がそれに対応して増えていないことです。当然、交通課の警察官も数が増えていません。
 何を意味するのかというと、警察の事故捜査能力が2分の1、いや、それ以下の4分の1、10分の1に実質落ちていることです。

4 ずさん捜査の原因
 ずさんな捜査多発は、何度か指摘しましたが、物理的現象として警察官の数不足は、ずさん捜査の決定的原因かもしれません。
 交通事故の捜査は、警察官不足によって、もはや限界に来ている、といえます。
 ずさん捜査がなされる背景をいくつか説明してきました。
 昭和61年からの検察の起訴事件減少政策があります。つまり昭和61年の73%が11%にまで急減し、現場にやる気がなくなっているとされます。
 次に捜査段階での捜査情報の非開示制度です。検察の起訴不起訴処分の決定済みまで、被害者側に捜査情報は開示されませんから、捜査のチェックが事実上出来ないのです。

 本文で指摘した警察官数の不足も、ずさん捜査の重大な原因です。

5 交通モラルの喪失との関係
 危険運転致死傷罪の厳罰法律が出来ても人身事故件数は高止まりでいっこうに減りません。かつての厳罰化(昭和43年の業過の刑の5年への引き上げ)では、人身事故は急減し、被害者数が4割の40万人も減少した時代がありましたが、今厳罰化で人身事故が減少しないのは、ドライバーのモラル喪失だけでなく、捜査する側のモラル喪失もあると推測されます。
たとえば、飲酒検知器が新型を使用して、これが不具合となっても、それを危機意識も持たず、使い続ける警察の姿勢(掲示板2953.)は取り締まりの危機意識の無さの典型で、取締りのモラルの完全な喪失です。

6 根本対策 
 ずさん捜査とモラル喪失の根本対策が至急に必要です。
 しつこいですが、被害者への捜査情報開示しかありません。
 警察のずさん捜査は、例えば、『横断禁止』標識のでっちあげ(掲示板2878)、科捜研の鑑定のやり直し捏造(17年5月21日トピック)との段階まできています。あまりに恣意的な捜査が通用しているのではないでしょうか。
 対策としては、もはや、まともな捜査ができるシステムではないのですから、交通死亡事故など、被害者がものを言えない事故では、捜査に対する被害者の監視体制が急務です。そのためには、実況見分に被害者遺族を必ず立ち会わせること、捜査情報を捜査段階で開示することが必要です。