事件簿 怒りを感じる不正捜査 告発(3) ―ギャクソウ― 平成17年3月11日
 

 請求棄却の地裁判決直後の遺族の怒りで相談は始まりました。『事実は違うんです。事故車は2台でなく3台。ギャクソウです。判決の100キロは嘘です。』

【捜査記録】12年7月25日午前5時過ぎ、名阪国道大阪行き亀山インター過ぎた地点の普通貨物と大型貨物の衝突死亡事故。

図1 警察の実況見分見取図
(丸数字1〜5…加害車両 ア〜ウ…被害車両 A〜C…走行車両)

 捜査記録は大型貨物とこれを追い抜いた普通貨物の2台。普通貨物は追い抜き後、前方を走行中の乗用車と衝突しそうになり、避けようとスピンをしたところに大型トラックがかなりの速度で衝突したと。刑事裁判は捜査記録が真実とされ、過失9対1での示談呈示がよい情状とされ、わずか8ヶ月の実刑。ところが民事地裁判決は大型貨物の速度100キロで被害者の過失重いと6対4とおまけ認定をし、16年5月請求棄却の遺族敗訴。闘いは民事判決を受けた直後の遺族の怒りから始まりました。『事実は違う!! 目撃者に聞きました。目撃者が事故の一部始終を横で見てたんです』『聞いてください! 車輌は2台でなく、3台です!』と神戸の遺族。事故から4年半。17年12月民事控訴審で目撃者が異例の証言。『自分は大型貨物とヘイソウ。普通貨物の言う先行車はなかった。普通貨物が橋の親柱に衝突後、ギャクソウ による死亡事故。スリップ痕は一切ない。事故当時雨が降ってた。』 と。

【目撃者が語る真実】

図2 目撃者証言(被…被害車両 加…加害車両 目…目撃車両)

(1) 目撃者の大型貨物は被害者の大型貨物の前におり、右車線から加害者の普通貨物が追い越した。
(2〜3) 被害者の大型貨物は合流地点で右車線に入り、目撃者の大型貨物と並走した。
(4) 普通貨物は2〜3度ふらつき、右ガードレールに衝突。直後にブレーキランプ。そのはずみで左へ180度回転。
(5〜6) 普通貨物は右後部を道路端の亀山大橋親柱に衝突。その後、普通貨物は道路を逆走して大型貨物と衝突。
(7) 目撃者大型貨物は衝突寸前で停止。横には被害大型貨物車が。

【2度の刑事裁判と民事一審が認定した事実が、目撃者の言う真実と違ったのはなぜか】

1 欠陥捜査 
 レスキューで事故車や目撃車が動かされた後に、警察は事故から40分後現場に到着したから、事故直後の証拠保全とならず。(遅い証拠保全で誤捜査)
レスキューによるキャビン破損が、警察の捜査では事故による破損と記録に記載された。(レスキューによるキャビン破損を事故による破損と)
事故当時雨が降っていたから、スリップ痕ないはず。が、雨が上がり浮き上がった他車輌のスリップ痕が事故スリップ痕となる。
(スリップ痕ないのに60mのスリップ痕を誤認定)  それをもとに被害車輌に100キロのおまけ認定。
遅すぎた実況見分は車の損壊と道路状況の証拠保全をしたが、以上の捜査ミス。 
供述捜査もミスばかり。
目撃者を捜査が了知しながら実況見分せず。被疑者の実況見分では、大型トラックと並行していた目撃車輌は存在しない。
被疑者供述のみで警察の捜査も検察の捜査も被疑者供述のみで終了。事故から1年半後に、検察の被疑者調書完成後に、目撃者供述調書作成。
目撃者が内容に異議を言うと『死んじゃったんだから仕方がない』と捜査官が目撃者を説得した、と。

2 被疑者の言い分で捜査完了 = 被疑者の嘘でも通用する捜査
 被疑者供述『先行車がいてぶつかりそうになったからスピン』。しかし目撃者『先行車はいない』700m先まで見通しよく、車はいなかった。嘘!!
加害者の普通貨物は被害者と目撃者大型貨物2台追い越し。後大型貨物は目撃者の大型貨物と並行走行。しかし並行走行の大型貨物は存在しないと。嘘!
真実は−− 普通貨物フラフラで右ガードレールに衝突後、180度回転し亀山大橋親柱に後部衝突後ギャクソウ。大型貨物2台は必死のブレーキを踏むが衝突。大型貨物は目撃者大型貨物と並行走行、ヘイソウで避けようがなかった。大橋の親柱にトラック後部衝突後、ギャクソウ。
スリップ痕は60m。目撃者は現場は一年中ブレーキ痕あり、現場スリップ痕は別のものと。当日は雨が降っていたからブレーキ痕は残ってなかったと。

【まとめ】
 遺族は民事で捜査記録入手。が、警察官から加害車ギャクソウと聞いてたので捜査に疑い生じたことから、真実を求める戦いが始まった。
遺族は目撃者に面談するため、神戸から栃木へ2回。目撃者『私の身代わりに死亡された』と。初めて聞く事故の真相。ギャクソウ。ヘイソウ。記録と全く違う。 「真実は違います」と依頼中の神戸k弁護士事務所に目撃者を栃木から連れて来る。がk弁護士門前払い。地裁判決は、被害トラック速度100キロで、40%の落度ありと認定、請求棄却判決。 遺族の怒りは、頂点に。真実は違うんです!!
真実は―― 3台のトラックが2車線を占領した後にレスキューがトラックを動かし運転者救出のためトラックキャビンを損壊。
それから警察が来たため、警察の実況見分は事故直後と全く違い、キャビン損壊は事故による損壊とされ、目撃車も存在しないと。そして事故時雨が降っていたからブレーキ痕はつかないのに、警察が来た時は雨がやんでいたので、既に道路にあったスリップ痕を事故スリップ根とした。これが真実です。
 捜査情報は事件終了まで遺族に開示されず、捜査過程に参加できる加害者だけで作られる捜査がまかり通る。遺族は捜査過程から排除され、検証すらできない。初動捜査は検証されず、ミスの初動捜査に符合させるようその後の調書が作成され、捜査も進行する。しかし今回は控訴審段階で「目撃者員面調書作成あるも警察官が勝手に作った」と目撃者が法廷証言。被害者抜きの捜査は加害者天国で、刑事裁判は死人にくちなし捜査記録で行なわれ、加害者は言い訳の機会と反論機会をも与えられるが、遺族には検証や反論、質問の機会が一切与えられません。控訴審判決は4月。ヘイソウとギャクソウの真実は認定されるでしょうか。