事件簿 怒りを感じる不正捜査 告発(2)
―死人にくちなし捜査に対する監察申立―
平成16年7月21日
 

記事 産経新聞1面トップ 掲示版2119

放送 http://kawaiso.naoki22.com/takaghi.wmv(大阪地域各局 引用ごめんなさい)。

飲酒死亡事故なのに被害者に責任転嫁。『死人にくちなし』として処理されたケースです。死亡事故の捜査は捜査側と加害者と被害者の3者の利害が対立しますが、捜査情報開示しないため、実況見分をやり直したり、でっち上げる捜査が目立ちます。被害者の利害は無視され、捜査と加害者の利害で捜査の典型。

捜査がおかしいと遺族が言っても、クレームの直接制度はありません。考えられる方法

1)国家賠償訴訟

例えば公務員の不法行為として国家賠償を訴える方法もありますが、最高裁の判例で捜査は被害者のためにあるのではないとされ、すべて請求却下か、請求棄却とされていますので、裁判所が捜査ミスを取り上げることに期待はできません。

2)交通民事訴訟内で争う

すると、交通民事訴訟で捜査の不当性を訴えることとなりますが、交通民事訴訟は金銭解決の場とされてますから本気で、警察官の捜査を疑うような審理の裁判はしません。警察官を呼んで尋問をして、裁判官の心証として疑わしいが、とされるだけであり、捜査記録として存在する以上は捜査が正しいとされる場合が多いのです。

3)告訴

それでは警察官を告訴したらどうか? 告訴は犯罪として扱って欲しいということですから、そもそも交通捜査は、チームで行ないますから、それが集団的な犯罪とされる可能性は100%ありません。遺族はどうしたらよいか悩みは壁です。 

4)監察申立

今回警察本部と警察庁に対して監察申立をしました。警察の無謬主義の組織文化があるので、楽観する不服申立でありませんが、少なくとも捜査が適切だったかどうかの調査報告はしてくれるでしょう。期待できませんが。きっかけに次の手段を講じられます。

捜査経過

14年8月25日22時58分の深夜の死亡事故。バイクが尼崎市道路を北に直進中、鉄橋をくぐり、坂を登った交差点で南からの右折途中の飲酒運転車に衝突され死亡。

警部補は『飲酒はたいしたことはない。バイク速度は科捜研へ依頼した。スリップ痕からバイク速度は50〜55キロ以上と科捜研の報告』と言ってた。ところが遺族が裁判傍聴したら、検事が冒頭で『バイクは80キロメートルで走行』と言ったので驚愕。警察からは『時速50〜55キロ』と聞いてたからです。刑事判決はバイク速度を80〜90キロされたのが影響し、執行猶予となりました。

平成14年8月25日 被疑者 実況見分(1)目撃者聴き取り『目にいた』。

8月27日 被疑者再度の実況見分(2) 

8月29日 鑑定嘱託(実況見分(1)のみ提供)

10月2日 バイクの正面の位置の目撃者供述『バイク80〜90キロの速度』

10月21日 鑑定書作成(科捜研)『バイクは50〜55km以上で上限推定困難』

10月29日 捜査復命書

下命事項 バイク速度の推測せよ

復命事項 バイク速度は時速80〜90km

(1)飲酒運転者の実況見分
被害者発見地点から衝突地点まで3.4m走行。被害者は13.8m走行13.8÷3.4=4.05倍、被疑者速度が20kmだから被害者の速度は81km。

(2)目撃者の供述『バイクの速度は時速80〜90km』

(3)鑑定の『バイク速度は上限推定困難』は未記載

10月30日 捜査報告 『バイク速度は上限推定困難』は未記載。

監察申立理由『不当な捜査』とは一体何か?

(1)署長の捜査復命の命令がおかしい。
10月21日に鑑定『バイク50〜55以上で上限推測困難』と。ところが署長名で、『バイク速度の推測せよ』と捜査の指示。署長命令は鑑定結論と矛盾する。

(2)捜査復命はバイク速度を80キロの計算と目撃者供述の2つの理由。しかしながら、警部補の計算はおかしい。実況見分(2)で加害者がバイク発見した地点を13.8m。
車は3.4m動く。加害車速度20キロゆえバイクは81キロと。最初の実況見分(1)であれば41.8mと5.5mで、これで計算すると152キロとなる。

飲酒運転者の供述が変遷しているのにその一つを取り上げ、加害者の供述通りとする。被疑者は『バイク横に対向車あった』というが3人の目撃者は対向車をいずれも否定。すると酔払い運転者の供述に沿う計算はありえない。鑑定がありながら滅茶苦茶です。

(3)目撃者の供述調書『バイク速度を時速80キロ〜90キロ』はねつ造。
現場に行けばわかるが、目撃者位置から速度認識は絶対不可能。坂をバイクが登った地点での正面からの位置に目撃者はいたわけで、虚偽供述。現実に目撃者に会うと、『バイク速度を警察官に言ってない、警察官が書いた』と。