なぜ、交通事故が軽く扱われるのか(3)
原因 その8 弁護士
平成15年6月19日
 

弁護士
次は弁護士です。弁護士の悪口は私がいっているのではなく遺族に多い。副検事と同じくらいに、多い。交通事故が軽く扱われる原因の中で、戦犯級。私も含めてのことです。

  1. 交通事故の仕事について、損害回復のみと思っている。発生事実へのこだわりはもたない。捜査や刑事処分が終了して受けましょうという。そして、捜査は正しいものだと確信している面すらある。警察官がこうだった、とか、警察の捜査がおかしいとか、目撃者を捜したいが、と遺族が相談しても、返答に窮するばかりです。前に他の弁護士が担当した事件をする機会が何度かありましたが、刑事記録を取り寄せることすらしないで、事件の処理途中だったというケースもあります。民事訴訟を起こしながら、刑事記録を証拠として提出しないケースすらあります。
  2. 交通事故はマニュアルどおりと思い、遺族の事故へのこだわりを徹底無視します。特に事故態様について、徹底してこだわる弁護士は少ない。自分はプロと思っているが、実はたちが悪い。まず事故現場に行かない。事故内容については、遺族や被害者の方がプロ級と思える例が多い。弁護士はマニュアルにあてはめようとするが、実は同じ例はひとつとしてない。この感覚のずれが大きすぎる。過失相殺の争い方などは、数字の争いだけと理解している始末です。
  3. 捜査段階や刑事手続きで被害者代理人として介入しません。むしろ捜査段階で弁護士が介入したら加害者側弁護人との連絡係になっており、始末に負えない。何の役にも立ちません。加害者側の橋渡し役にすぎません。
  4. 調書の見方
    調書を検事が勝手に書いた、あるいは捜査官が誘導したことが判明した調書である事が判明した事件があります。通常の弁護士は争わない場合が多い。
    一般に弁護士になってから、仕事として弁護士は刑事被疑事件もします。
    被疑者調書について、加害者の供述の変遷があっても被疑者が嘘を言っていると言う眼では見ない癖がある。被疑者の言い分は正しい、との癖がついている。警察官に誘導でもされてない限り、加害者の供述は正しいとの刑事裁判弁護人としての癖が治らない。被疑者に不利な調書が作成されていないかと疑う癖はあっても、被疑者に有利な調書が作成されていることについては、疑問すらもったことがないので、交通事故事件について、遺族から『被疑者が嘘を付いている』と言われても、ピンとこないのです。
    ところが、事故捜査の調書は、警察官が誘導しないと決定されない事項が多く、被疑者に不利な誘導はあまりありません。逆に被疑者に有利な場合が実は多い。わかりやすく言えば、嘘が交通事故の捜査では通用してしまうのです。加害者が意図的に嘘をつく場合の他に、不明確な部分を被疑者に有利に決定してしまうという捜査での嘘が多いのです。たとえば実況見分調書で、どの地点で歩行者を発見した、かという問題などでいうと、地点が特定されておりますが、そんなのがどうしてわかるのか、と思えるような調書を作ってるのが実情です。交通事故の捜査がそういうものだという点につき、弁護士の調書の見方は、被害者にとって頼りないのです。被疑者が嘘付きだといっているのではありません。被疑者の供述も記憶もはっきりしないのに、警察官によって、はっきりした言葉となり、被疑者に記憶がなければ、作ってしまう世界だということです。誘導が多い世界です。そういう世界ですから、一旦遺族になってみると、嘘が堂々と通用しているように思える。ところが相談を受けた弁護士はそういう目では見ない。
    損保弁護士になると、もっとひどい。事故状況の情報は損保側の担当者と捜査記録を固く信じるというスタンスがありますから、初めから被害者側と距離があります。どちらかというと、被害者の話はこだわりにすぎないとしてしまう。損保弁護士の普段の業務でも、被害者をいじめながら、被害者保護委員会の委員長をしておられたりもする。犯罪被害者支援委員会のメンバーは、相当数が損保弁護士です。こんな人たちが被害者保護の先頭にたっていて、被害者を虐待しながら、被害者保護の肩書きを作る、誰も異議を言わない弁護士会の世界の不思議さもあります。
  5. 事故態様を決して争わない。民事の問題は マニュアルとされているので、事故態様も記録に書かれてあれば、争おうとしません。
  6. 慰謝料や逸失利益の論点について、当たり前とし、被害者側に立って、問題提起すらしない。個別慰謝料の問題、中間利息の問題、制裁的慰謝料の問題などです。これらは、大きくは交通事故の被害者問題です。民事の慰謝料や逸失利益という争点について、なかなか被害者の声が伝わらないのは、被害者の代理人に加害者側の利益代弁者がなっていて、それがまた民事裁判での判例作り、枠作りとなっているという悪しき慣例があります。ある意味では損保弁護士が事故のプロとされてる風潮があるからですが、被害者だけの弁護士が出てくればいいのです。