事件簿  − 目撃者を捜せ −
『目撃者捜査あり。それでも加害者と捜査を信用してはいけない事例』
平成15年5月10日
 

●事案●
阪神間の国道交差点で、直進バイクと四輪の右折時の衝突事故発生。バイク運転者は死亡。交差点の信号はどちらも青だったとされる事故。
ところが、四輪ドライバーはバイクが赤信号で出てきた、と損保に報告し、そのため損保はバイク側に非があるとし、医療費支払えないと対応。まるで被害者側が一方的に悪いと損保の処理。医療費は、損保から、今日に至るも支払なし。支払いは遺族がしたまま。加害者の態度も同じで、こちらが一方的に悪いと。 警察は、目撃者として、四輪車の後続車のドライバー1名がいて、間違いなくどちらも青だったと言っている、と。

●相談内容●
『加害者の態度がまったく理解できず、解せない。何で嘘をつく必要があるのか? 謝罪したくないだけなのでしょうか? 警察には、青信号同士の右折四輪と直進バイクの事故と言っているのに、どうして、遺族には嘘を貫きとおすのでしょうか? そこまで明らかな嘘をなぜ言うのか、怒りを通り越しています』。
被害者に一方的に非があるとして、損保側が医療費すら出さないのは、事故の記録がまだ開示されない以上、契約者加害者の言い分に従うので仕方がない。しかし、警察がいうには『被疑者は車もバイクも青だった事故だったと供述をしている』と。車が悪いのは明らか。それでも四輪ドライバーは遺族の前では遺族に敵対感情むき出しのような態度で『警察では仕方なく供述調書を作らされた。真実はバイクが停止車の間から飛び出した事故』とあくまで被害バイクに非があると主張し続けている。

遺族の言葉が続く
『加害者のわけのわからん態度はどうしてでしょう? 怒りを覚えるというより、何でそこまで? とか、疑心暗鬼になります。青信号同士なら、車が停止線に3台もいるわけがないのに、対向車線に車が3台停止していた。そしてその車の間からバイクが飛び出してきた、とどうして嘘を言い張るのでしょうか? 子供も若かったけれども、相手も若いので、強い制裁とか望まないんですが、嘘を言い続けているようで、本当のことを言ってほしいんです。』
 亡くなったのは、大学院進学予定の大学4年生。母親も父親も悲しみの挙句、加害者や損保のこの理解しがたい対応。誠意のかけらもない扱い。

●回答● 
どう理解したらよいのか? 疑い深い私の回答は
 『もしかしたら、被疑者は何か隠したいのでしょう。警察へは言いたくないのでしょう。警察も真実に迫っていないかもしれません。目撃者捜しをしませんか?』

●行動●
 即座に遺族は看板を作成し、ビラ配り。相談から即日の行動。びっくり。
『ビラはどのくらい撒けばよいでしょうか』というので、とりあえず1週間とし、結果1万枚。最初の3日は、目撃者現われず。現場でビラ撒いたり、駅前でと、いろいろされて、最終的に目撃者は6人ほど現れました。目撃者が多数出現して判明したのは、非常に重要な事実。バイク側は事故直前に2秒ほどクラクション。でも、右折四輪は速度を緩めてない。判明したのは加害者が極端な右折早回りをしており、右折前に、反対車線を走行していたのでないか、との事実です。無謀運転と思われます。ブレーキをアクセルと間違った可能性も大。なるほど。否認しているため、警察は目撃者の数名からの聴き取りだけで、加害者の走路を特定している様子ですが、加害者が否認している真実については、聞いていないし、攻めていない。
それにしても、目撃者探しの効果はてきめん。当初は、加害者が若く将来の身の上まで心配し、乗り気でなかった遺族も、ここまで被疑者の言い分と反する事実がわかり、真実をひたすら隠蔽したがる加害者に対しては、熱心な署名活動となりました。集まった署名はわずか2ヶ月で3万名。