加害者は携帯電話をしていたのではないか? 平成15年4月28日
 

今、刑事段階で1件、捜査段階で1件、事件に携帯電話の関与が疑われるケースがあります。私が交通事故の捜査段階で受任をするときには、立場もあるため、捜査段階、刑事裁判段階では、示談代理でなく、被害者遺族の制裁を求める代理人として、関与していますが、2件については、携帯電話をしていての事故ではないか、と強く疑われるケースであるため、携帯電話についてのこだわりを意見書や再捜査の上申書の中身に入れていますが、被害者にとって携帯電話の疑いの調査や警察への捜査の申し入れには厚い壁があります
たとえば、刑事裁判中のケースは、副検事にいわせると『もう発信記録の保管期間が過ぎており、調べられない』と一蹴されました。捜査段階のケースでは、検事に申し入れをしました。どちらも、被疑者が携帯電話途中の事故でないと、理解できないからです。事故から半年以上経っております。

事故原因を遺族が調査することは当然の権利です。ところが、捜査情報が開示されないため、何を調べていいかわからない。そして、加害者の言い分がどうも腑に落ちないと思った事例のうち、携帯電話を運転中にしていたのではないかと、疑問をもつケースです。
問題は捜査側がこの点被疑者の言い分にのみ従うケースが多く、遺族が携帯電話を調べて欲しいと思っても、捜査をしてくれない事も多く、仮に携帯電話を調べようとしても、捜査側からいわれることは【通話記録の保管期間が過ぎてます】といとも簡単に言われることです。事故原因については、警察が必ず携帯電話を調べるわけでもないのですから、遺族に指摘された後で、調べても被疑者の携帯電話の事実の有無は闇の中となります。通話記録の保管は、3ヶ月とされていると聞きます。これではあんまり短すぎる。文明の利器が、逆に被害者側の文明の利器ではなく、むしろ加害者を助けるための利器となっています。加害者の過失を直接立証できる手段であるにもかかわらず、実は加害者を助けることとなっているようです。もちろん警察の手抜きもありますが。
 かつての居眠り運転による不注意と比べて、携帯電話をしていての不注意は相当ある、と言われています。この点について、捜査機関側はあまりにも鈍感すぎる。加害者天国ニッポンの構図は携帯電話のシステムの捜査体制にもあるようです。
 被害者遺族の対策としては、携帯電話を事故時に被疑者が持っていたかどうか、早い時期に確認すること、被疑者が持っていたならば捜査側がこの事実を把握しているかどうか、把握しているとして捜査したかどうか、を追及する必要があります。この時間は事故から2ヶ月くらいでないと、間にあいません。
 警察としても、もし被疑者が事故時に携帯電話を所持していれば、かならず番号と名義と携帯会社名を調べておく事が必ず必要なはず。できれば、事故時間に電話をしているかどうかも調べればわかりますが、そのことにこだわる警察官はいないのでしょうか。