葬儀費用はいくら? 平成14年7月30日
 

葬儀費用が死亡の損害とされる意味ですが、葬儀はいずれ誰でもが行なわれるものですから、逸失利益や慰謝料のような死亡に伴なう固有の損害ではありません。たとえば、60歳でも6歳でも葬儀費用とされるのはどうしてでしょうか。もともと葬儀とはいずれなされることは間違いないのですから、厳密な意味での葬儀費用とは、平均余命を待つまでもなく死亡したことによる損害です。すると将来行なう葬儀を、今行うことによる葬儀の相当損害ということとなります。もともと特殊な意味なのですね。だから一律的な損害額となります。100万円から150万円とされる理由はこういう理由です。損保や弁護士のマニュアル本では、100万から120万。高くても150万円とされています。先日遺族が7歳女子死亡事故について葬儀関連費用を提訴した事件の控訴事件が終了。この枠に遺族が挑戦した裁判の控訴審判決が先日出ました。
 子供の葬儀費300万円の理由は次の通り。
地裁認定理由です。
『小学生の通学途中であるという事故の特殊性から多数の参列者があって、葬儀の規模が大きくなったのにはやむをえない事由があること、両親にとってみればこれほどまでに早い時期に子供の葬儀をとりおこわねばならなくなることは通常予期しておらず加重な負担となったであろうことを考慮すれば、被告らに応分額を負担させるべき』
高裁認定理由です。
『控訴人らは一家の支柱被害者の死亡でも120万円と比べて高額すぎると主張するが、児童の死亡とはいえ、多額の出費したことが認められるのであり、素地自体小学生の通学途中の事故という特殊性からやむをえないとみるべきであり、本件事故の衝突時点において、加害者は学校関係者の列席の予測が出来たとみられるから300万円が相当』と。
 まともな裁判官も結構いるのです。
なお、この控訴審判決は男女間格差について、先日最高裁がその是非を決定しなかった問題について、女児小学生について、全労働者に拠り、男女間格差解消の立場をとりました。
上告でしょうか。いい判例ですからね。