遺族の署名活動の連鎖 平成14年4月29日
 

最近の交通死遺族のシステムへの戦いの活動の中に署名活動があります。
片山君事件をきっかけとして、注目された署名活動は昨年の厳罰化法案の井上さん、鈴木さんの署名活動に承継され、奈良の児島さんの公判起訴の署名活動と続いてます。
 署名活動は被害者問題で、どういう意義があるのでしょうか?
一つは片山事件のときもそうでしたが、個別の事件でいうと、捜査情報が非開示とされている事に対する抗議メッセージであり、形式的な捜査に対する監視の意味があります。捜査や検察の処分が終了してからでは、すでに遅いのではないか、とする遺族の不信感が署名活動の連鎖を引き起こしております。
徳島のNさんの署名は?
 1年前に相談を受けた事件に、徳島の交差点での死亡事故がありました。横断歩道を走行中に、左から来た車にはね飛ばされて、弟さんが死亡された事件でした。お姉さんが中心となって、加害者の信号は赤ではないか、というこだわりが強く、捜査が終了しても、独自に鑑定などをされていました。徳島から東京や関西の各遺族へ相談に行ったり、あるいは県議会を通じて、捜査のやり直しを求めたり、という活動が中心でした。
 私が相談を受けてから、検事に再三面会を求めたり、あるいは信号周期表を入手してCGを作成したり、という経過をたどって、検事も3人目となっている事件です。検事の問題として相談をしたい、ということで高松高検検事長宛に捜査の慎重を期して欲しい旨の上申書や検事に面会をしたり、という形で支援活動、弁護活動をすることとなったのです。
CGの作成終了して、検事に事故再現の説明と捜査のやり直しという求めた段階で、Nさんは署名活動をしたいんですが、いいでしょうか? と相談ありました。
署名自体の意義はあまり無いように見受けられやすいのですが、しかし、署名の量は遺族のこだわりを示し、時としてそれは署名の人数の背後にある無言のメッセージを強烈に感じさせるものがありますので、署名活動に賛成し、すぐに署名活動となりました。それからすぐに9千人分が出来上がりまして、再度検事に面会を求めましたら、検事の態度が。変わったとなりました。被疑者を許さないような態度となったというのです。
 そして、2万人の署名を集めた段階で、思わぬ効果が現われました。
「私は見ました」という目撃者が現われたのです。それも今までの中途半端な目撃者ではなく、正真正銘の目撃者です。
 すぐにNさんから私へ連絡ありました。どうしましょうか、と。警察へ言うべきか?警察はかつて、こちらが探した目撃者に対して、目撃者つぶしというような調書を作成していたので、警察が信じられないのです。
 「検察へ、先に報告しましょう。同時にマスコミも。県警本部へはその後で」となりました。どうなりますか? 
 署名活動により、思わぬ効果どころか、捜査をひっくり返すかもしれません。 捜査情報が開示されないために、遺族は無限のエネルギー消費しますが、朗報となる事件です。