3 交通警察 

警察の送検基準作成 
 検察の基準作りを真似た警察の不処理基準作りが、ある事件報道(朝日新聞)で知られました。警察では「全治2週間内」の傷害なら警察限りの処分で済み、送検しなくてもいい、との内部基準があることが、「8ヶ月の傷害期間を2週間と書き換えた浜松中央署事件」 により発覚しました(平成12年)。検察の新基準作りが警察に真似させています。検察が1割しか起訴しないので警察もやる気がなくなり、違法な基準を作ったのです。
 交通事故で2週間以内の傷害事件を、警察が送検しないのは、法律は全件送致主義ですので明らかに違法です。

診断書作成への介入 
 警察は、診断書作成に直接関わりませんが、実質的には短くするように介入しています。
平成5年7月の自動車保険ジャーナルに掲載された交通事故医療に携わる医師の会話です。
『@交通事故の診断書は警察の要請で、見込みとつけて早く書かねばならない。A実際の治療は「見込み」の期間通りかというと、そうではない。初めて患者さんを見て将来の治療時期を正確に予測して書けというのは無理で形式的に必要だというにすぎません。B刑事処分の判断資料として、診断書による治療日数と加害者の過失度合いで、公判か略式かに分かれ、傷害が全治1ヶ月となっていると公判を開くことになっているようで、医師の作成診断書の日数は1ヶ月以内で2週間とか、3週間が望ましく警察提出用の診断書は暗黙の了解のように3週間以内です。患者さんが後に人身事故扱いにして欲しいと警察に言っても、警察の診断書で1週間となっていると、人身事故扱いができず、被害者が警察の診断書を書き直してほしいというのですが、警察に電話して説明しても駄目で、診断書に追加訂正することがあります。不自然です。警察が診断書を早く出させようとするのも原因です。C頸部挫傷の場合の診断書は1週間から3週間と決めて、1ヶ月と書くことは有りません。D損保担当者の中には、警察用の診断書を交渉用に根拠としているのではないかと思うこともあり、困ってしまいます。』と。
 『3週間の見込み』『2週間の見込み』と、医師が診断するのは当たり前です。不起訴が多いわけです。被害者が泣きをみるシステムが完成です。

警察による診断期間の指示の問題点 
 検察の新基準が3週間内であること、警察が2週間内は不処罰の内部基準を作成していることを考えれば被害者側はぞっとしませんか。
 病院が3週間内の診断書を作るように警察から指示されているのであれば、それ以上の傷害はありえません。警察の捜査も不要となり、検察も3週間以内の基準によって不起訴となります。3週間以内の見込みと医師が診断をするのは当たり前です。不起訴が多いわけです。警察によっては2週間以内なら送検すらしないのです。これでは、医師と警察と検察のタッグにより被害者が泣きをみるシステムが完成しています。
 検察の「緩刑化」政策は警察と病院までも「交通事故を犯罪としないシステム」の中に組み込んでいるのです。非犯罪化システムが完成しているように思えませんか?